308 BlueHDi どうなんだ

プジョー/シトロエンディーゼルが日本導入

 7月12日にプジョーシトロエンジャポンから308、508、C4、DS4、DS5にBlueHDiと呼ばれる自社製ディーゼルエンジンを日本導入すると発表されましたね。

現行の308が日本導入されてからずっとディーゼルが来ると言われていたので待ちわびた人も多いのではないでしょうか。

欧州では当然のように普及しているディーゼルですが、今回はこれがどんなもんなのか調べてみました。

コモンレールシステム、尿素SCRを採用

 まず今回導入されたディーゼルには圧縮比17、最大トルク300Nm(120PS)の1.6l BlueHDiと圧縮比16.7、最大トルク400Nm(180PS)の2.0l BlueHDiの2種類があります。

PSAが自社開発したディーゼルエンジン「BlueHDi」ですが、ディーゼルの要となる燃料噴射装置はコモンレールシステムを採用し、インジェクターはピエゾ式です。

ディーゼルエンジン コモンレールシステム/製品・サービス情報|デンソー

コモンレールシステムの詳しい解説は世界のデンソーに任せますが、高圧力で燃料を噴射することによって、燃料を自己発火させるディーゼルエンジンの欠点となる燃えかす(公害物質)を減らすことができます。

また、ディーゼルエンジンが排出する有害物質NOxを還元する装置として尿素SCRシステムが採用されています。 これは尿素水から加水分解されたアンモニアによってNOxを還元しN2とH20を得るというもので、現在の環境基準を満たすために必要な装置です。

この尿素水は当然消費されるものなので補充が必要です。

プジョーによると1年または1万kmごとの補充を推奨しており、交換費用はgoogle先生によるとだいたい5000円くらい?(他メーカーの数値)だそうです。

追記:尿素水(AdBlue)が10Lで6千円ほど+工賃だそうです。

 

これらのシステムはメルセデスBMWディーゼルにも採用されているのでこれといった秀でたところはないように思えます。

さらにMAZDAのSKYACTIVEディーゼル尿素SCRを使用せず、エンジン内のみで最適化を行いNOxの抑制に成功しています。

 

つまるところ、カタログには現れないエンジンの細かい味付けが他のメーカーとの違いになり、技術者のこだわり所だと思うので、実際に試乗してみたいですね。

 

価格は2,990,000円〜

 いくら軽油で燃料費が安いディーゼルエンジンといっても一番気にするのは車両価格です。

web.peugeot.co.jp

代表例にプジョーを挙げると一番安いグレード「308Allure 3D」で2,990,000円〜となっています。同じクラスになるVWのゴルフは日本にディーゼルを導入する見込みがないとのことなので比較対象がありませんが、同じAllureのガソリンモデルが2,790,000円なのでかなり強気の価格設定だろうと言えます。

このAllureというグレード、日本での最安価グレードにも関わらずオプションが殆ど標準装備なので、元々すごいお買い得なグレードなんですよね。それが20万増しでディーゼルと聞くとすごいお買い得に思えます。

 

さらにクリーンディーゼルということでエコカー減税が受けられます。これは次の項で検証したいと思います。

 

何年乗ったら価格差を回収できる?

 ガソリンとハイブリッド、ガソリンとディーゼル、どちらも如何に価格差を回収できるかがよく言われますが、プジョー/シトロエンの場合どうなんでしょう。

一例として308(3D HB)の場合で簡単に計算してみたので、以下に結果を示します。

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 上の表は2016年4月登録という前提で計算、自賠責車検費用は考慮していません。また、ガソリン代も乗り手に依存するところが大きいので省きました。備考には尿素水の補充費用を入れてみました。

 

クリーンディーゼルは初回の重量税、自動車取得税、登録の翌年からの自動車税が免税になります。ここで注意したいのは自動車取得税が免税になるのは翌年から、重量税が免税になるのは初回のみ。ということです。

また、日本のことなので将来急に税制が変わることもあるでしょう。

 

上の計算結果は実際と相違がありますが、税金だけなら差額は308Allure BlueHDi 3D HBのとき大体4年目〜回収できるようです。さらに給油回数の多い方ならガソリン代でアドバンテージを得られると思います。

MAZDAの場合差額を回収するのに7年くらいかかるそうですが、プジョーが4年と早いのはガソリン車に減税がないことが要因だと考えます。

 

まとめ

 はっきり言ってプジョー/シトロエンのBlueHDiは至って"普通で庶民的"な近代型クリーンディーゼルエンジンなので技術や経済性を買うという点では魅力を見出せないと思います。

しかし今回の日本導入の意義として、

「欧州ではスタンダードなガソリンorディーゼルという選択肢が日本でも当たり前に選択できるようになった。」

という所でしょう。

価格差をあまり考えずに乗り手のフィールドに応じて最適なエンジンを選べるというのは、運転の楽しさや経済性を考える上でとても合理的と言えます。

 

一方、PSAが開発した1.2l PureTec 3気筒ターボ付きガソリンエンジンはエンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど好評価を得ています。

私もこのエンジンを長距離運転させてもらえる機会がありましたが、3気筒とは思えないほど快適でサウンドも含めて上品なエンジンでした。

そのガソリンエンジンを搭載し、最上級グレードに匹敵する近代的な快適装備を一式揃えた308が2,790,000円から購入できるというのは、かなり魅力的です。つまり、エンジンが異なるだけの308Allure BlueHDiにも同様のことが言えます。

 

また、シトロエンに目を向けると1.6l BlueHDiを搭載したC4FEELが2,790,000円となっています。 詳しい装備が公開されていないので何とも言えませんが、これまでずっと国産車に乗っていたオーナーの目にも止まるような値段なのではないでしょうか。

web.citroen.jp

 

で、ここまで読んでくれた方には申し訳ないですが、クルマは値段やスペックだけではないと思っているので、実際に試乗して感じることが一番だと思っています。

 

私もBlueHDiを体験できる機会が来ればまた感想をあげます。

 

オーディオ近代化改装

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 発売から15年前になる206 T1S16L4には前オーナが取りつけたであろうKENWOODのMDステレオがついていました。

 

MDを使うことなく育てられた私にとってMDデッキは必要なかったのでUSB入力、CD、Bluetoothが使えるKENWOODのU350BTに付け替えです。

 

ケンウッド(KENWOOD) カーオーディオ 1DINサイズU350BT

ケンウッド(KENWOOD) カーオーディオ 1DINサイズU350BT

 

 

KENWOODにした理由として、

・同じメーカーでの取り替えなのでパーツが流用できそう

・Pioneerはみんな使ってる(実家の308もそれ)

・ディスク差し込み部分のカーボン調がかっこいい

からです。

 

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 取り付けるにあたってケンウッド(KENWOOD) 欧州車用 電源配線コネクター CA-793E

を用意していたのですが、前オーナが純正デッキ(SONY?)からKENWOODに改装した時点でそのカプラーに交換してあったためやはり不要でした。

なので、取り付けは

  1. 枠を外す
  2. ユニットを揺らしながら手前に引っ張る
  3. もともとついていた状態のケーブルを写真で撮って、写真を見ながらその色通りに付け替える
  4. 旧ユニットからステーを移植
  5. 元通りにはめる

これだけで終わりです。

 

U350BTは他の競合品(Pioneer DEHシリーズ)と比較してデザインが大人しめなところが良いです。あと、液晶に曲名と時計を同時表示されられるのが地味に便利です。206のMFDは光が反射してとても見づらいので・・・

 

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暗いですがこんな感じです。